友人、知人から借金するときの3つのポイント
友人、知人からの借金
借金するときの相手として、友人からの借金は、お互いに融通し合う、助け合う、という点で悪くない選択です。しかし、いったんトラブルが起きると信用を失い、友情という人間関係以上のかけがえのない財産を失うことになります。
友人、知人から借り入れするときのポイントは、以下の3つになります。
どのポイントも、借金の相談をする前に済ませておくと良いでしょう。
・相手の立場になって考える。
・返済予定や返済方法も決めておく。
・契約書を作成する。
借入するときのポイント
相手の立場になって考える
友人、知人からの借り入れの場合は、相手の立場になって考えてみることが大切です。
友人、知人からの借り入れは、身内からの借り入れに似ていますが、身内からの相談なら簡単に断れても、友人からの相談となると、無理をしたり断れなかったりする人がいるからです。
また、お金の貸し借りについての考え方は、人それぞれ異なります。
あなたが、友人とのお金の貸し借りについて、全く違和感がないとしても、これから借金をお願いする友人にとっては、かなりの違和感かもしれません。
違和感を感じながらも、あなたの願いを叶えようとすることは、その時点ですでに無理をさせているということになります。
あなたも、大切な友人が、自分を犠牲にし無理をしてまで、あなたの相談に乗る事は、本意では無いはずです。
自分がお金に困っているときは、相手の立場になって考える事は難しいかもしれませんが、友人までも困らせてしまう可能性は、忘れないようにしましょう。
そして、借り入れする事が出来たら、必ず約束通りに返済しましょう。
そのときは、今まで以上に、人間関係や友情は厚みを増しているかもしれません。
ところで、身内からの借り入れの時とは異なり、借金の目的まで相談すべきかどうかは、ケースバイケースだと思います。しかし、嘘をついて借金をすることは避けましょう。
例えば、無駄遣いをしてしまったために生活資金がたりなくなっただけなのに、身内に病人がいる、のような口実を作り、借金をすると、後で辻褄が合わなくなり嘘で嘘を重ねることになります。
このような手段は、借金をする時に体裁を取り繕えるので楽に思えますが、一旦、嘘がばれてしまいと、一気に信用を失ってしまうかもしれません。
もし借金をお願いされたとき
ここで、もしも、あなたが借金をお願いされたときのことも補足しておきます。
借金をお願いされても、貸したくない、或いは、貸したくても、貸すお金がない、などの理由から、友人の願いを叶えてあげられないとします。
そんなときは、ためらわず、はっきりと断りましょう。
もしも、借金地獄に陥っていて、もうどうすることも出来ない、のような相談をされたとしても、無理に貸してあげる必要はないのです。
その代わり、どのようにすれば、状況を改善できるか、そこから脱出出来るか、一緒に考えてあげるだけでもいいと思います。
お金が必要になっているときの人間の心境は、冷静さを欠いている場合が多いのです。
そんなとき、友人であるあなたが冷静に、かつ親身になって、考えてあげるだけで、事態は好転する可能性が高いのです。
ちなみに、これは、経験上の話です。
不思議なことですが、友人知人からお金を貸してほしい、と相談されたとき、通常は借りる側の立場が弱いようなものですが、逆転してしまい、貸す方の立場が弱く感じるときがあります。
これは「友人が困っているときは助けるべき」という正義のような気持ちが先だってしまうことが原因です。
助けるべきなのに、助けてあげられない自分が悪いように感じてしまうのです。
しかし、これは、気持ちの問題なので冷静になり、貸せないときは、はっきりと断ることが大切です。
お金を貸すことだけが、友人を助ける方法ではありません。
むしろ、貸さない方が良い場合もあります。
状況によっては、すぐにでも何らかの形で整理した方が良い場合もあるからです。
このような場合は、一緒に法律事務所に相談しに行くのもよい助けだと思います。
返済予定や返済方法も決めておく
身内からの借金と同様に、借り入れの相談をする前に、返済予定や返済方法も決めておきましょう。
いつ返せるのか、分割であればどのような計画で支払いをするのか、自分の収入をよく考えながら、現実的な線を考えておきます。
最初から無理をしてしまうと、いったんくじけたときに続かなくなりますから、無理なく返済出来るように計画を立て相談しましょう。
さらに、返済方法についても相談しましょう。
いつ、どのような手段で返済するかを明確に伝える事は、最低限の誠意です。
決めた内容は、この後説明する契約書に記載しておくとよいでしょう。
契約書を作成する
両親、兄弟など身内からの借金と同様、友人m知人の場合でも、契約書(借用書)は必ず作成しましょう。
たとえ無利子でも作成するべきです。
友人、知人の場合でも、お金のやりとりを税務署が見たときに贈与とみなされる場合があります。
贈与とみなされてしまうと高い税金を支払わなければなりません。
契約書の作成方法はこちらを参照
お金の貸し借りで作成しておきたい借用書に記載する11の内容
贈与と認定されない条件
借用書さえあれば、贈与と認定されないかというと、そんな事はありません。
最低限、以下のような点を満たしていなければならないと思います。
・貸借の事実がある
・返済能力がある
・実際に返済している
特記事項・注意点
友人、知人からの借り入れは、両親、兄弟など身内からの借り入れと同様、オススメ度は高いですが、万が一、返済出来ないような状態になったとき、かけがえのない友人という人間関係が崩壊してしまうかもしれません。
どんなに頑張っても、返済できないときはあります。
お金のことに関しては、100%確実なことなど何もないと思いましょう。
身内からの借金のページと内容は重複しますが、例えば、最近の日本では、地震や台風などの災害が多発しています。
もしもある日突然、自分が被災者になったら、順調に進んでいた日常は崩壊し、返済出来るはずもお金も出来なくなるかもしれません。
もしも、あなたが返済出来ないときに、貸してくれた人の人生が狂ってるしまうような可能性が考えられるのであれば、無理に貸して貰うよりも、金融機関から無担保・保証人なしで借入した方が良いかもしれません。
万が一、返済出来なくなり、債務整理や自己破産をすることになったとしても、借入れ先は会社なので、自分の大切な人間関係が壊れる事はありません。個人的なトラブルを抱える可能性も少なく、友人に恨まれもせず、スッキリするかもしれません。
私個人的には、大きなお金の借金や連帯保証は、身内と同様、友人にもお願いすべきでないと考えています。借り入れ出来る目安としたら、次の給料日に一括で返せるぐらいがいいのではないでしょうか。
まとめ
友人、知人からの借り入れは、何よりも優先して返済するように心がけましょう。
友情を感じて、少なからず、無理をして、お金を貸してくれているのです。
恩を仇で返すことのないようにしましょう。
身内からの借金と同様、たとえ小さな借金でも、契約書を作成し、約束通りきっちりと返済すれば、あなたの信用度も高まり、次も快く貸してくれるはずです。
お金よりも大切な財産を失わないように