闇金（ヤミ金）とは

闇金とは

闇金とは、一般的に、法律を無視してお金を貸す業者をいいます。
違法な利息設定（高利貸し）違法な取り立て（過酷な取り立て）、拉致監禁など、なんでもありです。消費者金融と闇金を混同している人もいますが、まったく異なったものです。

闇金と消費者金融の違い

消費者金融と闇金の違いは、法律に則っているかどうかです。

消費者金融の営業に際しては、財務局や知事に申請して交付される「登録番号」が必要ですから、登録番号がない貸金業者は闇金です。
なお、闇金に似た呼び方で「街金（まちきん）」という小規模な消費者金融があります。

街金とは

街金とは、一般的に、登録番号をもつ小規模な消費者金融をいいます。
街金の中には、法律に則ってお金を貸してくれる合法的な業者もありますが、ほぼブラックよりの違法な行為を行うところもあります。

利用者側にとって、違法業者かどうかの見極めは簡単ではありません。
登録番号を持っていても、違法な行為をしている業者もあります。
借金の法律というと、利息の上限金利に目が行きがちですが、金利が適正でも、違法な取り立てを行うような業者は利用すべきではありません。

万が一、返済出来なくなったときのことを考え、事前に違法な取り立てを避けることは、自分や自分の大切な人たちの生活を守るうえで、とても大切なことです。
（従って、街金は、その見極めをする自信がない方は使わないほうが無難）

ちなみに、大手消費者金融であるレイク、アコム、プロミス、アイフルなどは、違法なことをしないはずです。

闇金の手口

闇金の実態

闇金業者は、ダイレクトメールや雑誌の広告などで、低利で、無担保で、誰にでも融資する、電話すればお金を貸してくれる、のような一見便利そうな甘い言葉で集客します。

しかし、低利で、無担保というのは、ほとんど嘘です。
低利で、無担保に貸し出せるのなら、違法で営業する必要がありません。

闇金業者は、儲けるためなら、嘘をつくぐらいなんでもないのです。
なんてったって、違法行為を前提に商売している業者なのですから。

違法行為とは、言い換えれば、犯罪行為です。
トイチや日３分等の高利貸し、過酷過ぎる取り立て、拉致監禁など、恐ろしい三昧、なんでもありの世界です。

なぜ闇金を利用してしまうのか

ですが、なぜこんな怖い闇金から借金してしまうのでしょう。

闇金の怖さを知らずに、ダイレクトメールや雑誌の広告の一見便利そうな甘い言葉につられて、という場合もあるでしょうが、大抵の場合は、破産手続をした人や多重債務者で、銀行やクレジット、消費者金融等からの借入が不可能になってしまった人が、もうこれ以上返済できない！となった時、藁にもすがる思いでヤミ金を頼ってしまうことが多いと思います。

しかし、ここまで来るとすべての借金を完済することは、ほぼ不可能です。
借金に潮時があるとすれば、ここが限界。

ここまで借金が膨れ上がったら、闇金を使わずに債務整理をおすすめします。
もう闇金に頼るしかと思っていたとしても、弁護士に相談したら、過払い金の計算をしてくれて、借金がなくなった、という話もよく聞きます。

なお、金融庁のサイトで登録済みの貸金業者を調べることが出来ます。
　登録貸金業者情報検索入力ページ

登録番号や所在地、電話番号等を入力すると該当する貸金業者の登録番号、登録日、商号、代表者名、住所、電話番号などが一覧されます。

聞いたこともないような業者から借金をするときは、必ず調べてみましょう。
（※聞いたこともないような業者からの借金はおすすめはしません。）

闇金から借りるとどうなる

闇金から借金をしてしまったら、どうなるのでしょう。

高利貸し

法定利息に則らない利息で貸金します。

10万円借りた場合の一か月の利息例

トイチは、10日で10%の利息。
日三歩は、1日3%の利息。たった一日借りても、3000円の利息が付きます。これは、法定利息の上限の2か月分の利息に匹敵します。恐ろしいですね。

過酷な取り立て

消費者金融などの貸金業者は、貸金業法の第21条に「取立行為の規制」という項目があり、私生活や仕事の妨げになるような取り立ては禁じられています。

例えば、正当な理由がないのに、夜中・早朝（午後9時から翌朝午前8時までの間）に取立てたり、連帯保証人でもないのに、借りている人以外（家族や親類なども含め）に取立てするのは、違法行為になります。

夜中に押しかけて、ドアをどんどん叩きながら、金を返せ等の言葉を連呼するのは、当然違法行為になりますが、闇金業者ならやりかねません。

嫌がらせ

玄関に、張り紙や落書きをしたり、10人で押しかける大人数での取り立て、拉致監禁される、白紙委任状を書かせる、など、貸金業法に関わらず、嫌がらせをするために、違法行為をしてくる場合があります。

闇金は、本人だけでなく、家族や知人友人まで巻き込んで取り立てすることもありますから、相当のストレスになってしまいます。

闇金の処理

以上のことから、闇金の利用は、絶対に避けるべきことですが、既に、闇金業者から借りてしまった場合は、どうしたらよいでしょう。

闇金の違法な利息で、過払い金も相当発生している可能性が高いと思われるので、引き直し計算により過払い金請求を行う方法も考えられますが、登録番号も取得せずに違法を承知で営業している業者が、簡単に法律に則って、過払い金を返してくれるとは思えません。

そもそも闇金は違法営業しているので、お金を貸すこと自体、法律を無視した不法行為です。従って、闇金から借りたお金の返済義務は無いのです。

返済義務の無いものを支払わされたのだから、不法行為の被害にあった、とも言えます。そうなると債務整理を行うよりも、法律からの解決の方が効果があると思います。

弁護士への相談は、闇金専門の弁護士さんを探すとよいと思います。
闇金相手に立ち回りが出来る弁護士さんの方が断然有利ですし、一般的な案件のみを行っている弁護士さんは、相談は請けても仕事は請けない可能性があります。

弁護士への相談は、闇金専門の弁護士へ

最後に

繰り返しますが、闇金からの借金は、絶対におすすめしません。
どんなことがあっても、最後の手段だとしても、利用してはなりません。

破綻の確率は格段に高くなるばかりか、周りも巻き込む可能性が高くなります。
さらに、犯罪に加担することにもなります。